柵(しがらみ)なき重力論

自由に重力論を展開します。

加速度系

深宇宙探査機に乗って、見る(10)

昨日の記事のつづきです。 深宇宙探査機から見た地球までの距離は、X軸方向が、 (式1X) Y軸方向が、 (式1Y) です。 これを深宇宙探査機の時刻で微分し、深宇宙探査機から見た地球の速度を求めます。 X軸方向の速度は、 です。(詳しい計算は「深宇宙探…

深宇宙探査機に乗って、見る(9)

昨日の記事のつづきです。 一昨日の記事で、深宇宙探査機から見た地球までの距離は、X軸方向が、 (式1X) Y軸方向が、 (式1Y) でした。 昨日の記事で、地球での時刻 を深宇宙探査機自体の時刻 に変換する式は、 (式2) でした。 式2を、式1X、式1Y…

深宇宙探査機に乗って、見る(8)

昨日の記事記事のつづきです。 地球から見た深宇宙探査機の速度は、X軸方向が、 (式1X) Y軸方向が、 (式1Y) です。 今回は、地球での時刻 を深宇宙探査機自体の時刻 に変換したいと思います。 地球での微小時間 と地球から見た深宇宙探査機自体の微小…

深宇宙探査機に乗って、見る(7)

加速度運動する深宇宙探査機に乗った観測者が見た、物体(地球)の速度についてです。 地球がY軸方向に動いている場合を考えてみたいと思います。 深宇宙探査機は、時刻 に地球を出発し、その後、等加速度 でX軸方向に地球を離れていきます。 地球は時刻 で…

距離の逆3乗は双曲線?

「加速度が変化する場合(7)」で、加速度が原点からの距離の3乗に反比例する場合、 ・時刻 のときの物体の位置は ・時刻 のときの物体の速度は ・加速度は原点からの距離の3乗に反比例: ( は比例定数) 物体の位置と時刻は、媒介変数 を使って、 (式…

加速度が変化する場合(8)

前回の記事で、加速度が原点からの距離の3乗に反比例する場合、 ・時刻 のときの物体の位置は ・時刻 のときの物体の速度は ・加速度は原点からの距離の3乗に反比例: ( は比例定数) 媒介変数 で、物体の位置と時刻は、 (式1) (式2) となることを…

加速度が変化する場合(7)

加速度が原点からの距離の3乗に反比例する場合を考えます。 想定は、 ・時刻 のときの物体の位置は ・時刻 のときの物体の速度は ・加速度は原点からの距離の3乗に反比例: ( は比例定数) です。 と考えて、これを変数分離で積分します。 積分の範囲は、…

非相対論でのシュワルツシルト半径

「加速度が変化する場合(6)」の記事で、加速度が原点からの距離の2乗に反比例する場合の物体の位置、速度について求めました。 物体の位置と時刻を媒介変数 を用いて、位置と時刻は、 (式1) (式2) 速度は、 (式3) でした。( は省略しました) …

加速度が変化する場合(6)

昨日の記事では、以下を想定した場合、 ・時刻 のときの物体の位置は ・時刻 のときの物体の速度は ・加速度は原点からの距離の2乗に反比例: ( は比例定数) 物体の位置と時刻を媒介変数 を用いて、 (式2x) (式2t) と表す解が見つかりました。 今回…

加速度が変化する場合(5)

昨日の記事のつづきです。 以下を想定し、 ・時刻 のときの物体の位置は ・時刻 のときの物体の速度は ・加速度は原点からの距離の2乗に反比例: ( は比例定数) 微分方程式 (式1) を立て、関数 の形を と想定して解いてみましたが、うまく解けませんで…

加速度が変化する場合(4)

昨日の記事のつづきです。 以下を想定し、 ・時刻 のときの物体の位置は ・時刻 のときの物体の速度は ・加速度は原点からの距離の2乗に反比例: ( は比例定数) 微分方程式 (式1) を立てて解きました。 初期条件のうち、「時刻 のときの物体の速度は …

加速度が変化する場合(3)

昨日の記事のつづきです。 加速度が変化する場合について調べています。以下を想定としています。 ・時刻 のときの物体の位置は ・時刻 のときの物体の速度は ・加速度は原点からの距離の2乗に反比例: ( は比例定数) この想定から、微分方程式 (式1) …

加速度が変化する場合(2)

昨日の記事から、加速度が変化する場合について調べています。 以下を想定としています。 ・時刻 のときの物体の位置は ・時刻 のときの物体の速度は ・加速度は原点からの距離の2乗に反比例: この想定から、微分方程式 を立てました。 この方程式を解いて…

加速度が変化する場合(1)

加速度が変化する場合について調べてみたいと思います。 想定としては、 ・加速度運動する物体がX軸方向に動く・物体の位置 、速度 、加速度 は時刻の関数で表される・時刻 のときの物体の位置は ・時刻 のときの物体の速度は ・加速度は原点からの距離の2…

大きさのある物体の加速

大きさのある物体が等加速で動くとき、ふたつの場合が考えられます。 ひとつは、その物体のすべての部分が同時に加速し、同じ速度を持つ場合です。 以前の記事「2階建てロケットに乗る」では、そのような場合を想定していました。 この場合、静止している観…

深宇宙探査機に乗って、見る(6)

昨日の記事のつづきです。 深宇宙探査機から見た地球までの距離は、 (式1) です。 これを時間で微分して、地球が離れていく速度を求めます。 そのため、式1の時刻(地球での時刻) を、深宇宙探査機の時刻に変更します。 時刻 は、深宇宙探査機が地球を…

深宇宙探査機に乗って、見る(5)

昨日の記事のつづき。加速度運動する深宇宙探査機に乗った観測者が見た、物体(地球)の速度についてです。 深宇宙探査機は、時刻 に地球を出発したとします。その後、等加速度 で地球を離れていきます。 地球の位置は で、静止しているとします。 地球から…

深宇宙探査機に乗って、見る(4)

もう4か月近く以前になりますが、加速度運動する深宇宙探査機に乗った観測者が見た、物体(地球)の速度について記事を書きました。 そのとき「これらは誰から見た物体の速度でしょうか?」という問いを出しましたが、どうも、答えがすっきりしていなかった…

逆:離れていく物体の時間をグラフで考える(6)

物体から離れていく観測者から、物体の時間がどう見えるか、グラフで考える6回目です。(このシリーズの最終回です) 前回は、観測者から見た物体の時間の進み を、観測者と物体との距離 の関数として求めました。 (式1) ただし、 は物体の慣性系での観…

逆:離れていく物体の時間をグラフで考える(5)

物体から離れていく観測者から、物体の時間がどう見えるか、グラフで考える5回目です。(このシリーズ、長いですね) 前回は、観測者から見た物体の時間の進み を、観測者と物体との距離 の関数として求めました。 (式1) ただし、 は物体の慣性系での時…

逆:離れていく物体の時間をグラフで考える(4)

物体から離れていく観測者から、物体の時間がどう見えるか、グラフで考える4回目です。 前回は、観測者から見た物体の時間の進み を、観測者が物体を見る時刻 の関数として求めました。 (式1) 物体と観測者には距離があるので、観測者は過去の物体を見て…

逆:離れていく物体の時間をグラフで考える(3)

前回からちょっとあいてしまいましたが、物体から離れていく観測者から、物体の時間がどう見えるか、グラフで考える3回目です。 前回は、観測者から見た物体の時間の進み を の関数として求めました。 は物体の時間の進み、 は観測者の時間の進み、 は観測…

加速する物体の見かけの加速度(3改)

一昨日の記事で、等加速度 で動く物体を慣性系から見たときの見かけの速度 について、観測者に近づいてくる場合は、 (式1) 離れていく場合は、 (式2) という式を導きました。 また昨日の記事で を計算しておきました。 (式3) (式4) 今回は、これ…

exp φ(t)の微分

昨日の記事で、等加速度 で動く物体を慣性系から見たときの見かけの速度 について、観測者に近づいてくる場合は、 (式1) 離れていく場合は、 (式2) という式を導きました。 の定義は、 です。 この式1、2について、昨日の記事では「微分がしやすい」…

式はどこまで変形する?

以前、等加速度 で動く物体を慣性系から見たときの見かけの速度について、ラピディティの考え方で書いてみました。 そのとき、観測者に近づいてくる加速する物体の、観測者から見た速度 は、 (式1) 観測者から離れていく加速する物体の場合は、 (式2) …

加速する物体の見かけの加速度(2改)

一昨日の記事につづき、ラピディティの考え方を使って、「加速する物体の見かけの加速度(2)」を書き直してみます。 ---------- 等加速度 で動く物体の見かけの速度 は、一昨日の記事で求めました。 観測者に近づいてくる場合は、 (式1) 離れていく場合…

sinhφ(t)の微分

昨日の記事で、ラピディティの考え方を使って、「加速する物体の見かけの加速度(1)」を書き直しました。 その際、時刻 での微分を使いましたが、このあとも使用することがあると思いますので、整理しておきます。 まとめると、 です。

加速する物体の見かけの加速度(1改)

等加速度 で動く物体を慣性系から見たときの見かけの速度と加速度について記事を書きました。 ただ、計算式が複雑になりすぎて…。 そこで、ラピディティの考え方で書いてみたらどうなるか、試したいと思います。 ----------- 等加速度 で動く物体を慣性系か…

加速する物体の見かけの加速度(2)

前回の記事で、等加速度 で動く物体の見かけの速度 を求めました。 観測者に近づいてくる物体の見かけの速度は、 (式1) 離れていく物体の見かけの速度は、 (式2) でした。 今回は、これらから、見かけの加速度を求めてみます。 式1、式2を で微分す…

逆:離れていく物体の時間をグラフで考える(2)

物体から離れていく観測者から、物体の時間がどう見えるか、グラフで考える2回目です。観測者が等加速度で物体から離れていく場合について考えます。(物体が観測者から離れていくの逆パターンです) 物体がいる慣性系から見た観測者の軌道を とします。(…