加速度が変化する場合(3)
昨日の記事のつづきです。
加速度が変化する場合について調べています。
以下を想定としています。
・時刻 のときの物体の位置は
・時刻 のときの物体の速度は
・加速度は原点からの距離の2乗に反比例: ( は比例定数)
この想定から、微分方程式
(式1)
を立てました。
今回はこの方程式を解いてみます。
が、文末に示すように、今回の解は、初期条件を少し変えて、式としては解けていますが、物理的な意味は想定とは異なってしまっています。(間違った解です)
さて、二階の微分方程式を解くのは、運がいい場合(線形になっている場合)を除き、難しいですね。
何とか解くため、ふたつの初期条件のうち、「時刻 のときの物体の位置は 」だけを考え、「時刻 のときの物体の速度は 」は諦め、速度は何になってもいいことにします。
関数 の形を、
(式2)
の形と想定します。(、、 はパラメータ)
式2を微分して 、 を求めます。
(式3)
です。
一方、式1から、
(式4)
です。
式3と式4が等しいくなるには、まず、 の次数を比較して、
(式5)
です。
次に の係数を比較して、
両辺に を掛けて、
式5を代入して、
両辺の立方根を取って、
(式6)
です。
式5、式6を式2に戻して、
(式7)
となります。
時刻 のときの物体の位置は、
です。
これから、パラメータ の値を求めます。
両辺を3乗し、
(式8)
です。
あれれっ。
式8の左辺にはマイナスがついていますが、右辺は2乗ですからマイナスではありません。
ということは、加速度の比例定数 がマイナスということになってしまいます。
プラス方向に加速する想定だったのに…。(つづく)