式はどこまで変形する?
以前、等加速度 で動く物体を慣性系から見たときの見かけの速度について、ラピディティの考え方で書いてみました。
そのとき、観測者に近づいてくる加速する物体の、観測者から見た速度 は、
(式1)
観測者から離れていく加速する物体の場合は、
(式2)
という式を求めました。
一方、 のとき がどうなるかを考えるため、上の式を、それぞれ、
(式3)
(式4)
と変形しました。
同じ「見かけの速度」に対し、いろいろな表しかた(式)ができます。
この場合に限らず、式はどこまで変形しておくのがよいのでしょうか。
・微分・積分しやすい(複合関数や関数の積ではなく関数の和で表す)
・極限がすぐににわかる( や にならない)
・変数の項数が少ない(見た目が簡単、それ以上簡略化できない)
・物理的意味が読み取れる
このすべてを満たせる表現(式)に変形できれば、いいのですが。
式1、2を変形してみます。
双曲線関数の定義、
を使います。
まず、 は、
です。
式1は、
(式5)
となります。
式2も同じようにして、
(式6)
となります。
式5、6は、
・微分・積分しやすい
・極限がすぐににわかる
・変数の項数が少ない
を満たしていますね。
・物理的意味が読み取れる
でしょうか?