柵(しがらみ)なき重力論

自由に重力論を展開します。

重力

グラビティ

このブログは重力をテーマに書いていますが、7年ほど前(2013年)、ずばり「Gravity」というタイトルの映画が公開されました。(結構面白いです) ところが、なぜか日本で公開されるとき、「ゼロ・グラビティ」という真逆の邦題がつけられていました。 …

「重力は幻想」の傍証

このブログでは、「重力は幻想」ということを何回か書いています。 「重力は幻想? 相互作用?」 「そう見えることと、そう在ること」 「自由落下で重力をキャンセルできる?」 重力が幻想である傍証として、まだ誰も重力(加速度)を直接に測ったことがあり…

続:運動による加速度は重力加速度と同じ?

運動による加速度は重力加速度と同じことを証明する思考実験を思いつきましたよ。 いま、地表近くでロケットがホバリングしているとします。ロケットの推進力と地球の重力が相殺して、ロケットは空中に静止しています。ロケットの中の乗組員は地球の重力加速…

運動による加速度は重力加速度と同じ?

アインシュタインが「人生で最も幸福な考え」と言った「等価原理」は、ふたつの意味に分けて考えられます。 ・自由落下で重力がキャンセルできること。 ・運動による加速度が重力加速度と等価であること。 自由落下で重力がキャンセルできるかについては、一…

自由落下は質量をキャンセルできる?

自由落下によって重力がキャンセルできるとして、その重力を作り出していた質量もなかったことにできるのでしょうか。 そんなはずはない。自由落下しても地球は消えず、やがて地表に激突して潰れるはず。 そうですね。でも、地表にぶつかって潰れるのには質…

自由落下で重力をキャンセルできる?

自由落下によって、本当に、重力をキャンセルできるのでしょうか。 また、重力をキャンセルできるとして、どのようにキャンセルできるのでしょうか。 (1)「潮汐力」 「自由落下によって重力は完全にはキャンセルされず、潮汐力が残る」と言われることがあ…

重力源が平面の場合

昨日の記事で、重力源が直線の場合に重力について書きました。 今日は、重力源が平面の場合について計算してみたいと思います。重力源が平面の場合の重力加速度は、運動による加速度と同等(というアインシュタインの等価原理)になります。 平面から距離 に…

重力源が直線の場合

2か月ほど前の記事「逆2乗は重力の性質じゃない」で、3次元空間で重力源が円筒(中心の直線に質量が集まっているとみなせる)の場合、重力加速度は距離に反比例すると書きました。 その際、計算式を示していなかったので、ここで計算してみたいと思います…

物体の中心は特異点?

物体を遠方から見ると、その質量は中心の一点(質点)にあると見なすことができます。 重力加速度が質点からの距離の2乗に反比例するとすると、質点との距離ゼロでは重力加速度が無限大にり、質点は特異点となってしまいます。 有限の大きさがある物体でも…

重力に関するイラストワースト3

相対性理論や光の曲がりなど、重力に関する解説書には、説明イラストが出てきます。 このブログでは、そのようなイラストは、言葉での説明ではどうしてもわかりづらい場合にだけ使い、最小限にとどめています。 どうしてかと言いますと、そのようなイラスト…

「速度」は誰が見た速度

特殊相対性理論で物体の速度について話題にするとき、「ある慣性系Aで観測した物体の速度が v であるとき」のような表現がよく出てきます。この速度とは、誰にとっての速度でしょうか。 以前の記事「向かってくる物体は超光速にも見える」などでも書きまし…

実験:重力が斥力となる

準備: ・地球・リンゴ・慣性系(地球、リンゴから重力の影響を受けないところ)・観測者(慣性系に固定)・力(地球やリンゴを一時的に慣性系に止めておく力)・力(地球を加速する力) 手順: ・慣性系の観測者が観測します。 ・慣性系に、地球とリンゴを…

自由落下は慣性系?

運動の第一法則「すべての物体は、外部から力を加えられない限り、静止している物体は静止状態を続け、運動している物体は等速直線運動を続ける」が成立するのが慣性系である、と習いました。慣性の法則です。(経験則です)逆に言うと、外力が働いていない…

重力は幻想? 相互作用?

一般相対性理論に従うなら、重力は、時空間の曲率の変化がもたらすもの。加速度運動や自由落下で、生み出したり、消したり、できる。したがって、重力とは、見かけの力(または幻想)である、ということに、大半の物理学者は異論がないように思えます。 にも…

シュワルツシルト半径は特異点か

先日、ブラックホールに向かって飛び立った後に、「ブラックホールの定義」が出てきました。 ところが、今度は、「シュワルツシルト半径」についての疑義が…。シュワルツシルト半径が特異点かどうか。これは、ブラックホールに行こうとしている者にとって、…

ブラックホールの定義

「ブラックホールに行ってみる(3)」で、超々巨大ブラックホールの半径を計算しました。が、そもそも、「ブラックホール」って何なんでしょうか。(いまさらですが) まず、よく見るブラックホールの定義の?な例 (1)「重力が強くて光でさえも脱出でき…

等価原理のすばらしさと、ちょっと注意点

加速度が生み出す慣性力と重力は同じであるという等価原理は素晴らしく、また便利なものです。 重力で何が起きるかということを考える代わりに、加速度系で何がきるかを考えればよいのですから。いろいろなことを、単純化して考えることができます。 ただし…

ブラックホールに行ってみる(3)

(「ブラックホールに行ってみる(2)」のつづきです。) 超々巨大ブラックホールではシュワルツシルト半径での重力加速度が地球上と同じ程度になるという噂を信じて、超々巨大ブラックホールに行ってみることにします。 どれぐらい大きさのブラックホール…

ブラックホールに行ってみる(2)

(「ブラックホールに行ってみる(1)」のつづきです。) ブラックホールに行っては見たいが、重力で押しつぶされる、潮汐力で引き裂かれるという噂に、二の足を踏んでいる皆さんには、耳寄りな情報がありました。 それは、超々巨大ブラックホールでは、シ…

ブラックホールに行ってみる(1)

重力について関心のある人、研究している人なら、誰しも一度はブラックホールに行ってみたいと思うでしょう。 特に、シュワルツシルト半径を通過するときにどうなるのか、知りたいものです。 ただ、「強い重力で押し潰される」、「潮汐力で引き裂かれる」、…

ニュートンは相対性理論を発見できなかった

地上が慣性系だと想定していたのでしょうか。 慣性系は、運動の第1法則で定義されます。 「質点は、力が作用しない限り、静止または等速直線運動する」 そこでは、第2法則が成立するはず。 「質点の加速度は、そのとき質点に作用する力に比例し、質点の質…

4次元の重力はどうなる

昨日の記事「逆2乗は重力の性質じゃない」で、重力源が点で周りの空間が3次元の場合、重力は距離の2乗に反比例しますと書きました。われわれの時空間は4次元(1+3)のミンコフスキー空間ですが、4次元の重力はどうなるでしょうか。 重力が大きくなく…

逆2乗は重力の性質じゃない

ニュートン力学では、重力の強さは、距離の2乗に逆比例するとされています。 でもこれは、重力の性質ではなく、重力源の形と、周りの空間の形からくる性質。 重力源が点(計算上、質量が中心点にあるとできる球でも同じ)で、周りの空間が3次元なら、重力の…