重力源が平面の場合
昨日の記事で、重力源が直線の場合に重力について書きました。
今日は、重力源が平面の場合について計算してみたいと思います。
重力源が平面の場合の重力加速度は、運動による加速度と同等(というアインシュタインの等価原理)になります。
平面から距離 にある点Pでの重力加速度を求めます。
点Pから平面に下した垂線の足を点Oとすると、点Pから点Oまでの距離が ということです。
平面上、点Oから だけ離れた円周Qの微小幅 にある質量は、質量の面密度を として、。
その質量から点Pが受ける重力は、点Pと円周Qとの距離 の2乗に反比例するとして、
です。(重力定数が1になる単位系を使います)
この重力のうち、平面への垂線方向への成分は、幾何学的な関係から、
です。
平面の平行方向への成分は、円周Qの一周分の質量から受ける重力で相殺されます。
また、距離 は、
です。
以上から、微小部分の質量から受ける重力は、
です。
これを から まで積分すれば、平面全体から受ける重力が求まります。(掛け算の記号は省略します)
定数部分を前に出します。
置換積分を使います。(ここからは、重力源が直線の場合とほぼ同じです)
、
と置きます。
は、
となります。
また は、
となります。
定積分の範囲は のとき 、 のとき です。
積分は、
となります。
双曲線関数の公式 を使います。
のとき 、 のとき ですので、
です。
質点が平面に広がっている場合の重力加速度は距離に関係なく一定です。