離れていく物体の時間をグラフで考える(3)
観測者から離れていく物体での時間がどう見えるか、グラフで考える3回目、昨日の記事のつづきですです。
等加速度で離れていく物体の軌道を としました。
観測者から見た物体での経過時間は 倍になることがわかりました。
(式1)
ただし、式1には特殊相対性理論による時間の伸びが考慮されていませんでした。
物体が光を放った時刻 のときの物体の速度 は、
です。(「深宇宙探査機を見送る(2)」を参照ください)
この速度を使って、特殊相対性理論による時間の伸び率は、(計算中、掛け算の記号は省略します)
(式2)
となります。
式2を式1に合わせて、特殊相対性理論による時間の伸びを加えます。
分子・分母に を掛けます。
(式3)
特殊相対性理論による時間の伸びの効果を入れて、観測者から見た物体での経過時間は 倍になることがわかりました。
さて、観測者から見たとき、物体の時刻がいつであるかは、なかなかわかりません。
観測者から見てわかりやすいのは、物体の位置ですね。
式3を実用的(?)にするため、式3を物体の位置を使った式にしてみましょう。(つづく)