加速運動する物体を慣性系から見る:Y軸編(2)
y軸方向へ相対的に動いている慣性系AとA’からx軸方向へ動いている物体を見たとき、系A’から見た物体の位置と速度が系Aから見るとどう変換されるか。
その2回目です。
ローレンツ変換の式は、
(式1)
(式2)
(式3)
(ここで、)
系A’から見た物体の位置 、 の形がわかっているとして、それをもとに 、 の形を求めます。
今回は、物体がx軸方向へ等加速度 で動いている場合を考えます。
(物体の動きは「動いている物体を異なる慣性系から見る:X軸編」と同じです)
系A’から見た物体のx軸方向へ速度 を、
とします。(時刻 で物体の速度は とします)
系A’から見た物体のx軸の位置 は、
(式4)
とします。(時刻 で物体のx軸の位置は とします)
物体はy軸方向へは動いていないとします。
系A’から見た物体のy軸方向への速度と位置は、
(式5)
とします。
系Aから見た物体のy軸の位置 は、式5に式2を代入して求めます。
両辺を で割り、
(式6)
です。
系Aから見た物体のx軸の位置 は、式4に、式1、式3、式6を代入して求めます。(以降、掛け算の記号は省略します)
式3を代入し、
式6を代入し、
を展開し、
(式7)
です。
まとめると、系Aから見た物体の位置 は、
です。
の性質を見るため式7を変形します。( を と書きます)
両辺を2乗します。
右辺第2項を左辺に移します。
これは双曲線関数ですね。