以前、等加速度で遠ざかっていく深宇宙探査機について、その速度や位置などについての計算式を求めました。
今回は、われわれからの距離の2乗に反比例する加速度で遠ざかっていく物体について考えてみます。
「加速度が距離の2乗に反比例する」とは、天体の重力加速度と同じですね。
(後日追記:この記事の計算では、積分定数を無理やりゼロにしており、不正確なところがあります。より正確な計算はこちらを参照してください。)
加速度は距離 を時刻 で2回微分したものです。
加速度が距離の2乗に反比例ということを式にすると、比例定数を として、
(式1)
です。(以降の計算を考えて を と書きました)
式1は2階の微分方程式ですね。
2階の微分方程式を解くために を と置きます。(物理学的には は物体の速度 です)
すると は次のように変形できます。
式1は次のようになります。
(Cは積分定数)
積分定数は、大人の事情により、ゼロとしておきます。
なお以降の計算を考えて、 を と書きました。
をもとに戻します。
また1階の微分方程式になりましたので、変数分離で積分します。
(式2)
距離 と時刻 の関係が求まりました。
計算が正しいか確認しておきましょう。
は、
(式3)
です。
つづいて、 は、
(式4)
です。
一方、式1と式2から、
(式5)
となります。
式4と式5は同じですから、 ですね。(よかった)