柵(しがらみ)なき重力論

自由に重力論を展開します。

深宇宙探査機に乗って、見る(3)

以前の記事で、深宇宙探査機に乗って見た、物体の速度について書きました。

 \displaystyle u_x(t) = \tanh(a×t + C)  (式1)

 \displaystyle u_y(t) = \frac{D}{\cosh(a×t + C)}  (式2)

 \displaystyle u = \sqrt{\tanh^2(a×t+C) + \frac{D}{\cosh^2(a×t+C)}} (式3)

 

さて、これらは誰から見た物体の速度でしょうか?
えっ、 深宇宙探査機から見た速度でしょう? (そういう前提で計算しましたよね)
そうですが、深宇宙探査機が大きな機体だったら、そのどの位置に乗っていた観測者の視点でしょうか。

 

物体を見るということは、物体を源とする光が観測者に届いたということです。
深宇宙探査機は加速していますから、物体と観測者が離れていると、その光が観測者に届くまでに深宇宙探査機の速度は変化します。
言い換えると、その間に物体の速度は変化します。
(深宇宙探査機が等速で飛んでいたなら、物体からの光が観測者に届くまでどんなに時間がかかっても物体の速度は変わらないのですが…)

 

物体の速度、式1、式2、式3は、物体と同じ位置にいる観測者が見た速度です。(または、観測者が時刻 t にいた慣性系から見た速度です)

物体は深宇宙探査機の前方から後方に向けて動いているのに、同じ位置で見るとはどういう状況でしょうか。
例えば、深宇宙探査機がN階建てで各階に観測者がいるとか。
逆に、物体が進行方向に細長く常に観測者の横に物体があるとか。
ですね。

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