柵(しがらみ)なき重力論

自由に重力論を展開します。

ふたつの時間の遅れ

特殊相対性理論によれば、動いている系の時間は伸びて(ゆっくり進むように)見えるということでした。

系Aから見て系Bが速度 vで動いているなら、逆に、系Bから見て系Aも速度 vで動いています。

速度による時間の伸びは対称で、互いに相手の時間が伸びて見えます。

 

一方、一般相対性理論によれば、重力ポテンシャルの深い位置の時間は伸びて(ゆっくり進むように)見えるということでした。

位置Pから見て位置Qでのポテンシャル \Phiなら、逆に、位置Qから見て位置Pでのポテンシャルは -\Phiです。

重力ポテンシャルによる時間の伸びは非対称で、重力ポテンシャルの深いところの時間は伸びて見え、浅いところの時間は縮んで見えます。

 

さて、無限遠からブラックホールをみると、シュワルツシルト半径のところで時間が無限に伸びて、つまり時間が止まって見えます。

ふたつのブラックホールX、Yがあるとします。(連星でもいいです)

ブラックホールXのシュワルツシルト半径から離れていくと重力ポテンシャルがだんだん浅くなりますが、そのままブラックホールYに近づくと重力ポテンシャルが深くなっていき、ブラックホールYのシュワルツシルト半径で重力ポテンシャルがゼロになります。

ということは、ふたつのブラックホールのシュワルツシルト半径の位置どうしでは時間の流れが同じということになります。

ということは、一方のブラックホールのシュワルツシルト半径の位置からは、他方のブラックホールのシュワルツシルト半径の位置で起きていることが、動いて見えるということですね。

本当?

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