「相対性理論は間違っている」に出会ったら(3)
昨日の記事につづき、「相対性理論は間違っている」に出会ったときの対処法の3回目、最終回です。
「一般相対性理論が間違っている」に出会ったとき、どうすればよいでしょう。
(3)「一般相対性理論が間違っている」場合
①「この一般相対性理論の説明は間違っている」
このシリーズの1回目でも書きましたが、特に「一般」相対性理論については、間違った説明を見かけることがあります。
例えば、「重力が強いと時間が遅れる。」
なぜ間違っていると主張しているのか、相対性理論の理解につながりますので、ちょっと読んでみましょう。
②「一般相対性理論は間違っている」
水星の近日点移動など、一般相対性理論による予想と実測値がある誤差以下で一致する事象について、一般相対性理論と同等かそれ以上にうまく説明できる理論が提唱されていることがあります。
「特殊相対性理論は間違っている」とは違って、正確・厳密に考えられている場合が多いです。
③「一般相対性理論は不要」
このシリーズの1回目でも書きましたが、相対性理論は座標変換と、座標変換による物理法則の不変性の定式化です。
ふたつの座標(系)が、ベクトルA、A’であり、AからA’への変換がテンソルXであるとすると、A’=A×X と考えることができます。
Aでの物理法則がテンソルWで表され、A’での物理法則がW’で表されるとすると、座標変換と同じテンソルを使って、W’=W×X となる、というのが基本的なアイデアです。
A、A’が慣性系なら特殊相対性理論で十分です。
また加速度系も、次々に慣性系を乗り継いでいくと考えることができますので、特殊相対性理論でも対処できそうです。
というわけで、「一般相対性理論は不要」は一読してよいと思います。