あるのか、ないのか、ダークマター
ダークマターって、本当にあるの?
最初にお断りしておきますのは、わたしは「ダークマターはない派」です。
ダークマターの存在のメジャーな根拠とされているのは、以下の二つです。
(1)銀河の回転曲線問題
銀河の回転速度は、重力が距離の2乗に反比例するなら、中心から遠くなるにつれて遅くなるはずなのに、実際はかなり周縁部でも低下せずほぼ一定です。
これは、重力を強める質量(=ダークマター)が分布しているためと考えることができます。
「ダークマターはない派」の反論には、重力の作用は銀河系のスケールでは距離の逆一乗(反比例)に近づくのであるだと、ニュートン力学を修正する理論があります。
わたしは、もっと単純に考えています。
銀河系のように平坦に質量が分布していて物体の動きとしてZ軸方向への自由度が実質的にない場合には、重力は2次元空間に作用し、したがって距離の逆一乗になる、と考えます。
(2)弾丸銀河団のガスの分布と質量の分布の違い
銀河団背後の銀河の光について重力レンズ効果を測定したところ、ガスの分布の中心と質量の分布の中心とがずれています。
これは、ガスではない観測できない質量(=ダークマター)があるためと考えることができます。
これについて、わたしは、こう考えます。
重力レンズ効果は時空間の密度が異なっている(いわゆる「時空間が曲がっている」)ことから起きるものですので、そこに「もの」としてのダークマターがなくとも、ただ時空間の密度が異なっていればよいのです。
質量は時空間の密度に影響しますが、時空間の密度が異なっているからといって、必ずそこに質量があると考えなくてもよいのではないか。
そうすれば、ダークマターという「もの」はいりませんね。