地球から遠ざかる深宇宙探査機に指令が届く時刻について、以前の記事で求めました。
出発から1年後に地球から出された指令は、深宇宙探査機には届きません。
ということは、地球から一定間隔で指令を出すとして、深宇宙探査機に指令が届く間隔は、だんだん長くなり、1年後には無限大になる、ということかもしれません。
深宇宙探査機に指令が届く時刻の式
(式1)
から、その間隔を計算してみましょう。
式1で、 は指令を出す時刻、 は指令を受け取る時刻です。どちらも、地球で見た時刻です。
指令が届く間隔は、 を で微分すればよいですね。
第1項の微分には、微分の公式 を使います。(計算中、掛け算の記号は省略します)
通分します。
式を簡単にするため、完全平方にできないか、変形します。
第2項の微分は、
です。
合わせて、
です。
書き換えると、
(式2)
となります。
深宇宙探査機が出発後すぐ()に出した指令は、そのままの間隔()で届きます。
その後、指令が届く間隔はどんどん長くなり、1年後()には無限大になっています。( が1年であるというのは、加速度 が地上の重力加速度と同程度の場合のことです)