アインシュタインの特殊相対性理論(ローレンツ変換)による速度の合成は、
、
、
となります。
昨日の記事で書きましたが、 軸方向の速度 は、 と が光速度未満である限り、光速度を超えることはありません。
では、 軸方向、 軸方向 に速度がある場合はどうでしょう。
速度 も光速度を超えることはないでしょうか。
が1以下なら、 速度 は光速度を超えることはありません。計算してみましょう。(掛け算の記号は省略)
(式1)
(式2)
式2の分子<分母なら、式1は1以下です。
式2の分子は、
それぞれの 内の第1項を集めて、
を とします。
(式3)
式2の分母は、
(式4)
です。
分子(式3)と分母(式4)を左辺、右辺として比較します。
両辺から共通する を引くと、
がかかる項を左辺に、それ以外の項を右辺に移項すると、
左辺を でまとめて、
を として、
もう一度左辺を でまとめて、
はゼロより大きい( は光速度未満)ので、両辺を で割って、
です。
は1より小さい( は光速度未満)ので、
となり、元の左辺<右辺、つまり式2の分子<分母とわかりました。
軸方向、 軸方向 に速度がある場合も、合成速度は光速度を超えません。