時々勘違いする「どちらが縮んでいるの」
以前の「長さの縮み」の記事で、動いている棒は短く見えると書きました。
式にすると、
止まっている棒の長さ:
動いている棒を見た時の長さ:
とすると、
です。についての式に直すと、
ということで、動いている棒の長さは倍に縮んで見えます。
一方、ローレンツ変換の式で、座標は、
(ここで、)
のときは、(も展開して)
です。
あれ? 逆になってない? 動いている系の座標のほうが大きくなっているよ?
そう、時々、勘違いしそうになりますが、それでいいんです。逆になっていません。
動いている系の物差しは縮んでいます。
例えば、1メートルの物差しが、ことらから見ると0.9メートルぐらいに見えるとか。
なので、こちらの1メートルの目盛り(座標)に対応するのは、向こうの1.1メートルぐらいの目盛り(座標)になります。
向こうの座標の値は大きくなるのです。