柵(しがらみ)なき重力論

自由に重力論を展開します。

時々勘違いする「どちらが縮んでいるの」

以前の「長さの縮み」の記事で、動いている棒は短く見えると書きました。

式にすると、
 止まっている棒の長さ:l
 動いている棒を見た時の長さ:l'
とすると、
 \displaystyle\frac{l'}{l} = \sqrt{1 - v^2}
です。l'についての式に直すと、
 l' = \sqrt{1 - v^2}×l
ということで、動いている棒の長さは\sqrt{1 - v^2}倍に縮んで見えます。

 

一方、ローレンツ変換の式で、x座標は、
  x'=\gamma (x-vt) (ここで、\displaystyle \gamma \equiv \frac {1}{\sqrt {1-v^2}}
t = 0のときは、(\gammaも展開して)
 \displaystyle x'= \frac {1}{\sqrt {1-v^2}}×x
です。

 

あれ? 逆になってない? 動いている系の座標のほうが大きくなっているよ?

そう、時々、勘違いしそうになりますが、それでいいんです。逆になっていません。

動いている系の物差しは縮んでいます。
例えば、1メートルの物差しが、ことらから見ると0.9メートルぐらいに見えるとか。

なので、こちらの1メートルの目盛り(座標)に対応するのは、向こうの1.1メートルぐらいの目盛り(座標)になります。

向こうの座標の値は大きくなるのです。

f:id:Dr9000:20200329152514j:plain