柵(しがらみ)なき重力論

自由に重力論を展開します。

速度は無単位

われわれは、ふたつのイベント間の「時間的距離の2乗-空間的距離の2乗」の値はどの観測者から見ても同じである、という空間にいます。

 

2乗して差をとるのですから、時間的距離と空間的距離は、同じ単位でなければなりません。

われわれれは、日常、時間的距離と空間的距離とを異なる単位で測っています(例えば、時間的距離を「秒」で空間的距離を「メートル」で測る)から、同じ単位にするには、変換係数が必要です。

100円得して1ドル損したら、結局の損得がどうなったかをみるには、変換係数として、円ドルレートが必要ですね。

別の単位で測った時間的距離と空間的距離の変換係数は、「光速度」と呼ばれ、方程式などでは、よく記号cで表されます。

 

ただ、物理的なことを考える場合は、そもそも、時間的距離と空間的距離とを同じ単位で測ればよいですね。

そうすれば、変換係数は不要。いままで方程式の中に現れていた記号cは、値が1となり、方程式から消えてしまいます。

 

時間的距離と空間的距離とを同じ単位で測るとよいことがもうひとつ。

それは「速さ」の単位が無単位になることです。

「速さ」とは、空間的距離を時間的距離で割った(微分した)ものであり、その単位は、 時間的距離を「秒」で空間的距離を「メートル」で測っていれば「メートル/秒」になりますが、時間的距離と空間的距離とを同じ単位で測るなら無単位です。

「速さは0.1である」とか、「速さは3/5である」とかのように言うことになります。

無単位の数値は、2乗しても、ルートをとっても、無単位です。

ちなみに、「速さは1」を「メートル/秒」の単位で言うと、約299,792,458メートル/秒、つまり光速度です。 

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