角の三等分問題
角の三等分問題とは、任意の角を定規とコンパスだけを使って三等分するという問題です。
一般的な解がないことは、証明されています。(1837年、フランスの数学者ピエール・ローラン・ヴァンツェルン)
にもかかわらず、いまでも、「解けた」が出るようです。
定規とコンパス以外(例えば、角を書いた紙を折る)を使えば、三等分できます。
ここでは、曲がった空間を使って、角を三等分する方法を考えます。
まず、角が与えられたら、その角が円の一周となるような曲がった空間に行きます。
その空間で円を描き、コンパスで円周を三等分します。
そこで三等分された角を写し取って、われわれの空間に戻ってきます。
それが求める三等分になっています。
これは、異空間に行かなくとも、われわれの空間内でもできます。
まず、角が与えられたら、コンパスを使ってその角の扇型を描きます。
次に、その扇型を切り取り、辺と辺を糊付けして(底面の抜けた)三角錐を作ります。
底面は円形です。
その底面を平らな紙にあてて底辺をなぞって円を描き、その円をコンパスで三等分します。
辺を合わせた位置を第1点として、第2点目、第3点目へ頂点から線を引きます。
糊付けを外して扇型に戻すと、求める三等分になっています。