柵(しがらみ)なき重力論

自由に重力論を展開します。

続:速度v(t)に注意(1)

「速度」とは何でしょう。

そんな基本的なことをいまさら?

「速度」には、ふたつあります。

① 慣性系から見た、物体の位置の単位時間ごとの変位。

② 観測者から見た、物体までの距離の単位時間ごとの変位。

同じ…、ではありません。

 

計算方法が違います。

① 物体の位置の単位時間ごとの変位の場合は…。

物体の位置が時間とともに変位するとします。

そのX軸方向、Y軸方向の位置を x(t)y(t) とします。

X軸方向、Y軸方向の速度 v_x(t)v_y(t) は、位置を時間で微分して、

 \displaystyle v_x(t)=\frac{d}{dt}x(t)

 \displaystyle v_y(t)=\frac{d}{dt}y(t)

です。

速度の大きさ(絶対値)v は、

 \displaystyle v=\sqrt{v_x^2(t)+v_y^2(t)}

  \displaystyle =\sqrt{\left(\frac{d}{dt}x(t)\right)^2+\left(\frac{d}{dt}y(t)\right)^2} (式1)

です。

② 物体までの距離の単位時間ごとの変位の場合は…。

同じく、そのX軸方向、Y軸方向の位置を x(t)y(t) とします。

(原点に観測者がいるとして)観測者からの距離 l は、

 \displaystyle l=\sqrt{x^2(t)+v^2(t)}

です。

速度 v は、距離を時間で微分して、

 \displaystyle v=\frac{d}{dt}l

  \displaystyle \frac{d}{dt}\sqrt{x^2(t)+y^2(t)} (式2)

です。

光速度が不変だったり、物体の速度が光速度を超えなかったりするのは、①です、よね。

(以前の記事「速度v(t)に注意 」も)

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