柵(しがらみ)なき重力論

自由に重力論を展開します。

空間と時間についてのQ&A

(1)空間はどちらの方向にも自由に行けるのに、時間を行ったり来たり出来ないのはなぜですか。

空間はどちらの方向にも自由に行けるというのは本当ですか。

短い距離なら行き来できるでしょうが、多くの人にとって、せいぜい地球上を移動するだけです。

人類としては、月まで行ったのが最遠方。人類が作った機器としては、太陽系をやっと出られたぐらいですね。

また、われわれは、空間の一か所に止まっていることもできません。地球とともに、太陽系とともに、銀河系とともに、動くしかないのです。

時間の一か所にとどまっていることができず、未来に行くしかないのと同じです。

空間をどちらの方向にも自由に行けるというのは幻想です。

 

(2)空間は行ったり戻ったりできるのに、時間はなぜ一方に流れるのですか。

それは、われわれが持っている、空間の流れを測る計器と、時間を測る計器が異なるからです。

自動車の計器に例えるなら、空間の流れを測るのは速度計(スピードメーター)です。

速度を増して一旦数値が上がっても、速度を落とせば数値は下がります。GPSと組み合わせれば、どちらの方向へどれだけの速度で走っているかわかります。

時間の流れを測るのは積算距離計(オドメーター)。

いままでどれだけ動いたかを測りますので、数値は増すだけで、逆には戻りません。

われわれの認識は、それを測る道具に依存しているのです。

 

(3)時間を川の流れに例えると、川上が未来で川下が過去ですか、それとも川下が未来で川上が過去ですか。

一度流れていったものは、もう戻りません。川の流れと時間の流れは似ています。

川上・川下、どちらが未来でどちらが過去かは、ラグランジュ的視点を取るかオイラー的視点を取るかに依ります。

ボートで川を下るなら、川上から出発して川下へ向かいます。
川下は行くべき未来であり、川上は戻れない過去です

岸辺からボートを見るなら、ボートは川上からやってきて川下へ去っていきます。
川上は新しいボートがやってくる未来であり、川下は去っていったボートが戻らない過去です。

川の流れに限りません。
たとえば、小学生にとっては、入学は過去で卒業は未来です。
小学校の先生にとっては、入学生はやってくる未来で卒業生はもどらない過去です。

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